防災グッズと対策レビュー

防災を考えるブログ

災害時に役立つ低燃費車とガソリン缶詰の紹介

2024年1月10日

震災時は車の移動が非常に困難になります。

道路状態の悪化もそうですし、何よりも給油可能なガソリンスタンドそのものも被害を受けていることから、車の移動に必要な燃料の確保にも苦労が伴います。

私自身も阪神淡路大震災で神戸から大阪に移動する際に渋滞で前に進めず、10キロほどの距離を走るのに6時間かかってしまった経験があります。

被災地からの脱出、新しい生活へと進んだ体験談【阪神淡路大震災】

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このときに心配したのがガソリンの量でした。

幸い震災前に運よく満タンにしていたので、一度も補給することなく目的地に到着することができましたが、もしこのときにガソリンが不足していれば、途中でガス欠で立ち往生していたことは想像に難くありません。

一方で「燃費の良いクルマ、悪いクルマ」の差も被災時の移動には大きく関わってきます。

同じガソリンの量でも燃費が良いクルマだと多く進めますし、悪いクルマだとガソリンが減る量が早くなるので、それだけ移動の距離も減ってしまうということ・・・

電気自動車(EV)という選択肢もありますが、こちらは給電ポイントの数がガソリンスタンドよりも不安定ということもあり、今のところはまだガソリン車のほうが被災時の移動には現実的かと思われます。

それらの前提条件を踏まえた上で、国土交通省が発表した「燃費の良いクルマランキング」と、いざという時にガソリンが足りなくなった時のための「備蓄缶」を紹介させてもらいます。

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被災時に役立つ「燃費の良い車ランキング」

令和4年(2022年)に国土交通省が報道資料として公式ホームページに掲載したランキング情報になります。

自動車の燃費ランキングを公表します!-国土交通省ホームページ

以下そのままでどうぞ。

*カッコ内は1リットルあたりの走行距離

普通・小型自動車部門【ベスト10】

1位:トヨタ「ヤリス」(36 km/L)

2位:トヨタ「アクア」(35.8 km/L)

3位:トヨタ「プリウス」(32.1 km/L)

4位:トヨタ「ヤリス クロス」(30.8 km/L)

5位:トヨタ「カローラ」(30,2 km/L)

5位:ホンダ「フィット」(30.2 km/L)

7位:トヨタ「カローラ スポーツ」(30.0km/L)

8位:トヨタ「カローラ ツーリング」(29.5 km/L)

8位:ニッサン「ノート」(29.5 km/L)

10位:トヨタ「シエンタ」(28.8 km/L)

軽自動車部門【ベスト7】

1位:スズキ「アルト」(27.7 km/L)

1位:マツダ「キャロル」(27.7 km/L)

3位:スズキ「アルト ラパン」(26.2 km/L)

4位:スズキ「ワゴンR」(25.2 km/L)

4位:マツダ「フレア」(25,2 km/L)

6位:スズキ「ワゴンR スマイル」(25.1 km/L)

7位:スバル「プレオ プラス」(25.0km/L)

7位:ダイハツ「ミラ イース」(25.0 km/L)

7位:トヨタ「ピクシス エポック」(25.0 km/L)

7位:スズキ「ハスラー」(25.0 km/L)

7位:マツダ「フレア クロスオーバー」(25.0 km/L)

普通車ではトヨタが圧倒的です。

軽自動車ではスズキが強くなっています。

車種でいえば「ヤリス」が頭一つ抜け出ている印象。

軽自動車に関してはそれほど差がないようにも感じますね。

いずれも災害時に役立つと思われます。

購入を検討している方は、お近くの販売店か、メーカー公式サイトでチェックしてみてください。

とはいえ、車の購入はお金がかかりますし、人気車であれば納車までに相当な時間がかかります。

今乗っている車でガソリンの節約を実現する場合は、専門サイトで紹介されていた、以下の方法がおすすめです。

【タイヤの空気圧を適正にする】

・タイヤはメーカーやサイズによって、適正な空気圧が決まっている。

・適正圧より低いとタイヤがたわみ、無駄な抵抗が発生して燃費が悪くなってしまう。

・適正圧より高すぎると乗り心地が悪くなったり、タイヤの寿命が短くなったりする

・タイヤの適正な空気圧はドアのあたりに貼られているシールで確認できる

・測定には「エアゲージ」という機器が必要で、ガソリンスタンドやタイヤの専門店などに置いてある

・タイヤの空気は自然と抜けるので、月に1回は点検して適正な空気圧にすること

【エンジンオイルはこまめに変える】

・エンジンオイルが汚れてくると、エンジンの性能が低下して燃費が悪くなる

・基本的には1年ごと、または15,000km走ったら交換すること

・ターボ車は半年ごとか5,000km、ディーゼル車は1年ごとか10,000km走ったときが交換タイミング

・走行距離が多いなど車を酷使していると、交換時期はその半分になる

・こまめに点検して汚れや減りがあるなら、その時点で交換することがおすすめ

・オイルフィルターもエンジンオイルの交換2回につき、1回のタイミングで交換したほうがベター

【余分な荷物は積まない】

・車は重くなると走るときの抵抗力が増え、加速も停車もハンドル操作にも影響を及ぼし、無駄にガソリンを消費しがちになる

・100㎏の荷物を積むと3~5%燃費が悪くなったというデータもある

【カーエアコンは使わないようにする】

・カーエアコンを使うと、燃費は1割くらい悪くなると言われている

・冷房と除湿ではコンプレッサーを動かすため、その分だけガソリンを消費する

・どうしてもカーエアコンを使う場合は、低い温度に設定して一気に車内を冷やす(カーエアコンを使う時間を短くできる、設定温度が何度であれコンプレッサーを動かすのは同じなので、燃費の違いはないため)

「ガソリン代を節約できる3つの方法とは?」-カーネクスト

エンジンオイルの交換は日常の点検ですべきことなので、被災時には必要ないかなと思います。

なので上記の内容で災害時に行った方が良い方法は「タイヤの空気圧の調整」「余分な荷物は積まない」「カーエアコンは使わないようにする」がベスト。

タイヤの空気圧をチェックするエアゲージは通販でも購入できるので、お持ちでない方はこちらをどうぞ。

持ち運びと備蓄に便利なガソリン缶詰の紹介

ガソリン不足の際に「持ち運べるガソリン」があれば便利ですよね。

もちろんガソリンスタンドで買ったガソリンをポリタンクに入れて車に置いて置けば可能ですが、タンクに注ぐ際に空気に触れてしまうことから「酸化」してしまうリスクがあります。

そのときに「完全密封の缶詰」であれば、空気に触れることなく保管でき、備蓄はもちろん持ち運びに便利なので、車やバイク以外の使用にも使えます。

そんなガソリン缶詰のメーカーとして有名なのは「ガソリン缶詰株式会社」です。

防災備蓄のアイテムとして年間10万缶以上を生産しているガソリン缶詰ですが、商品発案のきっかけは「ガス欠対策の車載缶」からでした。「危険物の認識の高いガソリン」を「生活の良きパートナーとなるガソリン」へ意識転換できたことが、商品の実績にも表れていると思います。「一般燃料のプロ」として、「危険物取扱のプロ」として、また「防災備蓄の相談役」として、これから日本に起こりうる災害も想定しながら、会社理念でもある『社会貢献』の一助になれればと考えております。

ガソリン缶詰株式会社

創業が昭和41年(1966年)という老舗企業になります。

こうしたある意味「危険な製品」を扱うメーカーとしては「長く商売をしている」こと自体が信頼と実績という「安心材料」になります。

そんな老舗ブランドが販売するガソリン缶詰は5種類。

それぞれ以下に商品写真と概要をまとめておきます(公式サイトより抜粋)

レギュラーガソリン缶詰

・車やバイクの燃料としてだけでなく、発電機やさまざまなエンジン機関への燃料として役立ちます

・完全密閉できるため長期間の保存、備蓄が可能です

・製造から3年間の品質保証が付いています

・防災訓練等で定期的に使用し、開缶・給油方法を習熟してください

・取扱説明書に従い、同梱の専用缶切りと専用じょうごで簡単に給油できます

・開缶後はガソリンを全部動力機側のタンクに注油し、缶に残量が無いことを確認して、空缶として所定の場所に廃棄してください。

スーパーガソリン缶詰

・信頼のおける石油元売り会社から購入した高オクタン価ガソリンを使用し、弊社の閉缶技術で完全密封しています

・ハイオク対車両はもちろん、近年では防災用の高出力大型発電機用として、スーパーガソリンのニーズが増えています。

混合ガソリン缶詰

・耕運機やチェーンソー、バイク等すべての2サイクルエンジンに適応した比率でブレンドいたします

軽油缶詰

・軽油缶詰は中型・小型高速機関から大型船舶用低速機関まで、様々なバリエーションのエンジンに対応した備蓄燃料です

・ディーゼルエンジン搭載の大型緊急車両や建設重機は、災害現場で大活躍です。他にも船舶用、産業エンジン用としてのニーズが出てきています

白灯油缶詰

・災害時にライフライン確保と同様に重要になるのが、「暖をとる」手段の掌握です。即効性があり、熱効率の良い灯油ストーブも見直されています

・電源が確保できれば石油ファンヒーターにも灯油は必需品です

・給油が簡単で備蓄性の高い灯油缶詰は、災害用の備蓄だけでなく、寒冷地の冬期における装備品としても出荷されています

・緊急時の8缶(8リッター)は、自衛隊等の本格救援が来るまでのつなぎとして、お役に立てると確信しています

最もお役立感が強いのが「レギュラーガソリン缶」ですね。

車やバイク以外の用途でも広く使えるので、まさに万能のガソリンという感があります。

白灯油は暖房具に必須のものなので、冬場の防災にはぜひ揃えておきたいガソリンになるのかと思います。

購入する方法ですが、Amazonや楽天では販売していないため(恐らく危険物扱いになるので)、メーカーからの直販か、防災系の専門サイト経由になるかと思います。

公式サイトで購入する場合は、商品の紹介はあるのですが、肝心の購入方法が明示されていません(2024年1月現在)。

もしメーカーからの直接購入を検討しているのであれば、以下の連絡手段で問い合わせてみてください。

会社情報

【住所】

〒420-0901 静岡県静岡市葵区北沼上1459-1

【TEL・FAX】

054-266-2100

054-266-2120

【メール】

gas-can2@blue.ocn.ne.jp

保管については以下の注意点を留意してください。

注意ポイント

・消防法より、40L以上のガソリンを備蓄する場合は「少量備蓄指定場所申請」を所轄の消防署へ提出をする必要がある

・1ヶ所につき40リットル未満の備蓄が上限

通常のガソリン携行缶はこちらでどうぞ。

まとめ

以上が災害時向けのガソリン車と備蓄ガソリン缶詰の紹介になります。

自動車は積載できる量が多いので、被災時の運搬や救助、避難に大いに役立ちます。

ガソリンを節約できれば、車内避難の際の夏冬エアコンとしても役立ちますので、今回の記事で紹介した車や情報、アイテムを活用してもらえればと思います。

ガソリン車以外のEV(電気自動車)やキャンピングカー、車避難で起こりがちなエコノミー症候群の予防法、車に準じた便利さを持つバイクや自転車の記事を以下に貼っておきますので、こちらもぜひご覧ください。

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