これまで地震に関する記事をこのブログで書いてきましたが、今回はそのまとめをしていきたいと思います。
基本的には私の実体験(阪神淡路大震災)をベースにして、以降に起きた震災やメディア・書籍からの情報データを合わせつつ、地震への対応を紹介していきたいなと。
具体的には「地震が起きた時の流れ&対応策」になります。
それぞれの対応策には過去に書いた記事のリンクを貼っておきますので、詳しい内容はリンク記事でご覧になってください。
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地震が起きた時の流れと対応策まとめ
最初の揺れが起きたとき
まずは頭部と頸部を守るようにしてください。
落下物から身を守るためです。
身近にヘルメットがあれば、それを被るようにしてください。
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下校中の小学生ならば、ランドセルの蓋を頭部に垂らして身を守る方法もあります。
ランドセルを使った防災アイデアが凄かった!地震時の身の守り方を紹介
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とにかく落下物から身を守れる場所に身を潜ませましょう。
机など隠れるものがなければ、ダンゴムシのように丸まって、頭部と頸部(首の後ろ)を守る姿勢をとりましょう。
以下の記事で実例を紹介していますよ。
コロナ防災マニュアルの感想と要約まとめ
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夜中の就寝中に起きたときは、枕で頭部と頸部を守るという方法でも構いません。
ただ周りに倒れやすいタンスなどがある場合は、その場から離れるか、机などの下に隠れるほうが良いですね。
揺れが収まった時
周りを確認し、被害の状況を把握することです。
そのときに職場や外先ならば、そのまま普通に動き回っても大丈夫ですが、もし室内で被災した場合は、必ずスリッパなどを履くようにしてください。
すぐに逃げ出せる!防災用スリッパおすすめ3選
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落下物が床に落ちて足に怪我を負う危険があるからです。
スリッパ以外でも室内用のシューズでも構いません。
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もし夜に被災してしまうと、電気がつかなかったり、停電になった場合は、周りが見えないので行動するのに危険を伴います。
なので、そうならないように、最低限のライト類を事前に備えるようにしておいてください。
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外出先で地震に遭遇した時
地震に遭うのは自宅や職場など、屋内とも限りません。
通勤や通学、帰宅時の可能性もあるからです。
屋外では屋内以上に地震による被害から身を守る必要があります。
都市部で気を付けるべきこと、自然の環境で気を付けるべきことがそれぞれあり、事前に覚えておくと被害を未然に防ぐことが可能です。
どれもに共通しているのが「頭部を守ること」。
頭部の守り方は先ほどの「最初の揺れが起きた時」で紹介していますので、そちらを参考に。
それぞれの状況での対処の方法は、こちらの記事で詳細をまとめています。
外出先で災害に遭った時の対処法
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室内から避難する時
職場など外先ならば「余震の有無」や「周囲の環境が安全であるかどうか」を確認したうえで、自宅に戻るか、避難所に向かうようにしましょう。
もし自宅での被災であれば、被害状況によっては「自宅避難」でもよいですし、それが無理なら避難所もしくは避難が可能な場所に退避するようにしましょう。
その際にできれば持って行った方が良いのが「避難グッズ」です。
必要なものが一通り揃っている「防災グッズ」であればベストですし、なければ「水」「ライト」「飴か食料」「貴重品」だけでも揃えておくと安心です。
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自宅で避難する場合
自宅避難を決めた場合は、食材や水など備蓄が十分にあるかどうかが決め手になります。
少なくともパスタやお米、ドライフーズなど、保存が効く食材を持っていると、体力と心の平安は保たれます。
水に関してはペットボトルのものがベストです。
できれば長期保存水を事前に備蓄しておきたいもの。
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もし水が一切ないのであれば、配給もしくはご近所さんに分けてもらいましょう。
災害時に水の確保を!飲料水用タンクレビュー【ウォータータンク】
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少なくとも飲用分の水は命の維持に絶対に必要なので、なんとしても確保してください。
最悪の場合は、汲み置きの水や雨水、風呂の水を確保する方法があります。
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洗濯や体を洗う分にはそのままでも可能ですが、飲用に使う場合は浄水器を使って安全を期してください。
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最低限、火を通して殺菌するようにしましょう。
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もし水が無事に確保できた場合は、リラックス用にコーヒーなどを飲むのも「ストレス解消」におすすめです。
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停電している場合は、復旧まで時間がかかりますので、電気が無くても生活できる手段を整えておきましょう。
【停電対策まとめ】電気が止まった時の対処法を紹介
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避難所で生活する場合
地域によってはきちんと避難場所が区切られていたりと、プライベート空間に配慮されている場合があります。
しかしそうではない避難所も多く、そこでのトラブルもよく聞きます。
そのため、もし避難所で持ち込みが可能であれば、テントや自前のベッドなどを使うのもありでしょう。
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段ボールからテントタイプまで!災害・簡易ベッドおすすめ3選
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また共同生活になる避難所での「人から」の防災対策も講じておいた方が良いです。
様々な人が集う避難所では、信用できる人とそうではない人にどうしても分かれてしまうので、ぜひ最悪のケースを考えて行動するようにしてください。
被災地での女性や子供の性被害対策と防犯グッズを紹介
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もしペットを飼っている人であれば、ペットが一緒に避難所に入れるかどうかという問題も出てきます。
避難所によってペット受け入れが可能かどうかが異なってきますので、何もない平時のうちに地域の自治体に問い合わせてみることをおすすめします。
ペットの同行避難と被災者の心のケアについて
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健康を維持する
自宅避難や避難所での生活ともに「衛生」「健康」にも気を配る必要があります。
具体的には「排泄」「体の清潔」ですね。
被災時は水が通っていないことも考えられるため、トイレに行っても用を足したままの状態で不潔になることもあります。
汲み置きの水で無理に流すと、地震で破損した配管から漏れたり、詰まった状態から逆流したりすることもあり、推奨できません。
そんなときに「非常用トイレ」があると、水を使わずに排泄物を処理できるのでおすすめです。
非常用トイレおすすめ3選とトイレの作り方
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体を清潔に保つことは、健康につながるだけでなく、ストレス解消にもなります。
ただボディケア用品は水を使うことを前提としてものが多いため、非常時にはあまり向きません。
なので非常時用に作られたボディケアアイテムを常備しておくと便利です。
防災・アウトドア向きの衛生グッズおすすめ7選
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また適度な運動は健康維持につながりますし、ストレスの解消にもなります。
災害後やそれ以前に行っておくことで、生き抜く体力を鍛えることができますので、ぜひ実践してみてください。
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通信・連絡手段を確保する
災害時はまず最初に大事なのは「身の安全」の確保です。
そしてそれが済むと、次は「情報の確保」が重要になります。
自分達がどのような被害を受けて、今後どうすればよいのか、その指針を得なければいけないからです。
そのためには信頼できる情報源の確保が必須。
なぜなら非常時にはさまざまな流言・デマが横行するからです。
それを防ぐためにも、情報源は公共の発信からのものを第一にしてください。
その際に役立つのが防災ラジオです。
手回しタイプだと電源も確保できるので便利です。
ライトがついていると一石二鳥でしょう。
災害時に役立つ防災ラジオおすすめ5選
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スマホが使えるという前提であれば、情報の発信と受信の精度が高まることは間違いないです。
とくに防災・災害アプリをあらかじめインストールしておくと、災害状況や避難所の情報、外国人の避難法などが把握できます。
以下の記事で紹介しているアプリは公共の情報源になるため、正確で信頼できます(デマや流言飛語に流れされないで済む)
必ずインストールしておくようにしましょう。
災害時のための防災アプリおすすめ3選【無料版】
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そのためにも、まずは電気を備蓄できるアイテムを常備しておくようにしてください。
【非常用】スマホのモバイルバッテリーレビュー
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ソーラーパネルが使えるタイプだと、永久的に電気を確保できるので、ぜひ一家に一台、もしくは一人に一台を持つようにすると安心です。
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移送手段を確保する
移動するためのツールがあれば、生活物資を調達したり、新しい避難先に移動することが可能になります。
もっとも便利なのが車です。
もし電気自動車(EV)があれば、移動だけでなく、電気の確保も可能になるので災害時には便利です。
防災に便利な電気・水素自動車について紹介
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キャンピングカーを持っていれば、そのままその中で生活ができます。
アウトドアや避難生活に役立つキャンピングカーと車中泊について
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大地震が起きた場合は、交通インフラが破壊されていることが予想されます。
そのため上記の車が上手く使えないことも考えられます。
なので車で移動できないときに代用手段として「オートバイ」「自転車」がおすすめ。
【震災体験談】災害時のおすすめバイクと自転車を紹介
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小回りが利いて悪路も無理なく移動できる「スポーツタイプ」であればベストです。
オートバイも車と同じでガソリンを必要とするので、できれば自転車だけでも持っておくと助かりますよ。
貴重なガソリンの節約になる「低燃費車」や、ガソリンそのものを缶詰にした備蓄ガソリン缶詰も非常時には強い味方になります。
災害時に役立つ低燃費車とガソリン缶詰の紹介
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地震の二次被害を抑える方法
火災が発生した場合
地震による火災は最も避けるべき災害です。
倒壊した家屋に残されたまま火の手に巻き込まれる危険があるからです。
もし大きな地震が起きた時は、
・ガス栓・器具栓を閉める
・室内で使っている火は消す
・ブレーカーを切る(通電火災を防ぐため)
を行ってから避難しましょう。
普段の行動としては、
・暖房器具を使う時は「耐震消火付き」のストーブなどを使う
・火気を扱う器具に可燃物が当たらないように、家具などを固定しておく
を心がけることで、火の発生を抑えることができます。
【火災対策まとめ】火事の流れと対処法を紹介
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家具の固定の仕方はこちらでどうぞ。
地震による家具や食器の転倒・落下を防ぐ方法まとめ
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また万が一、倒壊した家屋や火災現場から助けを呼ばなければいけなくなった場合、ホイッスル(笛)を吹くと音が耳に届きやすいと言われています。
笛は声を上げるよりも体力を使いませんので、災害時の救出以外でも、ふだんの防犯としても常備しておくことをおすすめします。
生存率を上げる!防災用ホイッスルレビュー
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津波が起きた場合
何はともあれ「高台」に逃げることです。
津波は最初に来た時以上に、引く時(戻る波)が怖いと言われています。
最初の津波で助かった人も、それで安心して自宅に戻ろうとしたときに「引く波」に巻き込まれてしまう危険があります。
全てを差し置いても高台に逃げる、付近に山や丘がなければ、高層ビルに駆け込みましょう。
磯田道史さんの「天災から日本史を読みなおす」感想とドローンの活用について
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難を逃れることができれば、しばらくは「引く波(戻る波」)が収まるまで様子を見ることです。
地下街で浸水に巻き込まれたときは、退避できる隣接のビルや浸水していない地上に逃げるようにしてください。
不幸にも、津波も浸水からも逃がれることができなかった場合、「溺れないように」対処することです。
溺れなければ助かる確率は上がります。
そのために「ライフジャケット」や「シュノーケル」を常備しておくことをおすすめします。
エレベーターに閉じ込められた場合
エレベーターに乗っているときに地震に遭う。
普通にあり得る状況です。
エレベーターは地震に遭うと停止するように設定されていることがほとんどです。
ただ停電が発生すると中の明かりが消えてしまうこともあり得ます。
そうなると怖いのがパニック状態。
気持を落ち着けて、必要な行動を一つずつとりましょう。
常備して置いた方が良い必要最低限のアイテムは以下になります。
・ライト
・水
・軽い食料
・ホイッスル
以下の記事で対処法の詳細を載せていますので、参考にしてください。
地震でエレベーターに閉じ込められた時の対処法
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地震の被害を抑えるための予防法
家屋に関する知識や、お金周りの情報になります。
事前に知識として知っていたり、それらに基づいて準備していたりすると、実際の大地震でも助かる可能性はあがると思います。
該当記事をリンクしつつ、その概要を紹介していきますね。
地震で家具や家財道具が転倒しないための方法
大きな揺れが起こると、家具や家財道具が倒れてしまい、廊下や玄関を塞いだり、ケガのもとになります。
事前に転倒しないように配置したり、固定したりすることで、万が一の事故を防ぐことが可能です。
タンスやテレビ、食器棚、冷蔵庫などの転倒防止法を紹介しています。
転倒防止グッズを使って地震対策を施してみました
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地震による家具や食器の転倒・落下を防ぐ方法まとめ
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救助活動を行う時
大きな地震が起きると、家屋が倒壊して閉じ込められたり、逃げ出せない人が出てきます。
基本的には消防や自衛隊などプロに任せるべき範囲ですが、災害時は交通インフラが破壊されていたり、被害が甚大で手が回らないこともありえます。
なので可能な限り、自分たちの手で救助を行う必要が出てきます。
経験者がいればその人の指示に従いつつ、バールやジャッキ、スコップ、ロープがあれば役に立ちます。
地震で倒壊した家屋から人を助けた体験談とツールを紹介
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お金や保険・証明書について
災害直後の生活や復興後の生活再建を視野に入れた知識です。
停電でカードやスマホが使えなくなったときのための現金や、通帳、保険などの金融資産の防衛など、生活に必要な情報をそれぞれまとめています。
家やマンションに関する防災の知識
事前に「地震に耐えられる建物なのか」「地震に強い家屋にリフォームするには」という情報を知っていると、かなりの程度で地震による家屋の被害を抑えることができると思います。
またマンションを借りる際でも「地震に強いマンション」かどうかの判断もでき、いざという時の被害が少なく済む可能性が高まります。
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自分の家が地震に強いか弱いかと見極める方法もあれば、より助かる確率が上がるかもしれません。
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もし被害を受けてしまった時に、その再建にどれだけお金や時間がかかるのか、それに対する公的機関の支援はあるのか?などもこちらでまとめています。
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まとめ
以上が当ブログで紹介してきた地震対策に関する情報まとめになります。
基本的には私自身の実体験をもとに、そこにメディア・書籍データを加えて内容に厚みを与えるようにしました。
東京直下型地震や南海トラフ沖地震など、大規模な災害が想定されています。
何もない時だからこそ、余裕をもって準備ができます。
ぜひ早め早めの用意をして頂き、万が一の際の被害を抑えてもらえたらなと思います。