自衛隊による防災本の感想レビューです。
今回紹介するのは続編の2。
本の内容を概要を紹介しつつ、気になる知識、気に入った情報を紹介していきたいと思います。
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読みやすくて理解が進む!
全体的にイラストや写真が多く掲載されていて、文字量は少ないので、見てすぐに理解できる分かりやすさがあります。
まず最初にタイトルが黒字の大文字で表されて、その下に文字情報、さらにその下はオレンジ色の小見出しになって、続いてイラストや写真、最後にその補足文が掲載されています。
見出しの大きさと説明文の文字バランス、色使いが目に優しいので、本のデザインとしてもなかなか優れていると思いますね。
チャプター(章)は大きく8つに分かれています。
①大雨
②地震
③家事
④強風
⑤大雪
⑥ケガ
⑦防災備品
⑧海外旅行
最初の章で「大雨」がきているところに非常にタイムリーな偶然を感じますが(2020年7月現在。線状降水帯による豪雨被害が全国各地で発生中)、出版が2019年10月なので台風の時期に合わせた内容になっているのでしょう。
気になる防災ワザをチェック!
それぞれの章で気になる防災の知識やワザがけっこうあります。
どれも短く説明されていてすぐに理解できて使えるので、知っておくとかなり便利だし、役立つと思います。
ここでは私が気に入ったその一部を紹介していきます。
大雨編
【目と肌で大雨の兆しを知る】
空気が生暖かくなって肌にまとわりつく感覚になったら、大雨の予兆になります。
風向きは、店の旗やのぼりがはためく方向が変わったときも大雨の兆しを示すようです。
【土砂降りの中で荷物を濡らさない方法】
かばんの中に大きめのビニール袋を入れて、その中に荷物を詰めると雨で濡れなくなります。
この方法は私も自分で思いついてよく使ってました。
かばんに小さく折りたたんで常備しておくと、雨の際には威力を発揮しますよ。
【道路が冠水した場合】
マンホールのふたが外れて落ちてしまう危険があります。
底が見えずに移動するときは、長い棒を持って探りながら進むと良いです。
ほかにも浸水した車から脱出する方法や、土嚢の積み方もあります。
どれもお役たち感が半端ないです。
地震編
【自宅で地震が起きたら場合】
トイレに避難すると良いです。
支柱がしっかりしているので天井が倒壊してくる危険が少ないです。
ただし扉は開けておくこと。
揺れで扉がゆがむと閉じ込められてしまいます(自分の父親が阪神淡路大震災のときにそうなりかけました)
【二次災害を防ぐ方法】
ブレーカーを落とすことです。
停電しているときは良いのですが、電気が復旧すると火災が発生する危険があります。
家から出て避難するときは必須の作業です。
【地震の予兆を感知する方法】
ペットが普段と違う行動をとった時は、要注意です。
特に犬が「吠える」「ソワソワする」「ぐるぐる回る」「震える」「隠れる」の行動を何もないのに取った場合は、自然の変化を察知して本能的に恐怖を感じている可能性があります。
もちろん動揺するペットは優しく接して気分を落ち着かせてあげましょう。
これ以外にいいなと思ったのは「破裂した水道管の応急処置法」です。
事前に材料を揃えておけば簡単に修理できるので、この知識はおすすめです。
火事編
【消火器がないときの消火法】
鍋などが燃えている場合は、まず火元を消すか、濡れたバスタオルで覆いかぶせることです。
即席の消火剤になります。
【火事の避け方】
風下を避けて、風上に行くこと。
低い場所、水辺に避難することです
【逃げ方】
低い姿勢で避難すること。
ハンカチやタオルで口を覆って移動することです。
この場合はタオルなどを濡らさなくても良いようです(逆に息苦しくなる可能性がある)
火災編は実際に私も2度、現場避難を経験しているので、なかなかリアリティを持って読むことができました。
小まめな技がいい感じです。
強風編
【自宅で強風注意報が出たら】
窓に段ボールを貼ること。
養生テープやガムテープで固定すると、万が一の強風で窓ガラスが割れても、中への飛散を防ぐことができます。
【外で気を付けること】
飛来物に気を付けること。
風で様々なものが飛んでくるので、上体を低くして移動することです。
自分も台風の強風で傘が飛んできて危うく突き刺さりそうになったことがあります。
子供さんやお年寄りは本当に危ないと思うので、風が強いときは外に出ないか、出た時は建物や柱に隠れつつ、慎重に移動することをおすすめします(電信柱や木は落雷の危険があるので注意)
大雪編
【雪山で野営するとき】
冬山で雪のときにキャンプや雪洞で寝る時は、身の回りのものが凍らないように気をつけること。
特に靴は足の水分が固まってしまうので、履きながら寝たほうが良いです。
【雪崩に巻き込まれた場合】
荷物は捨てて、雪の中で泳ぐように必死に浮かび上がることです。
沈んでしまうと窒息死してしまうので、とにかくもがいて上に上がること。
他の防災知識と比べて雪山の対処法はかなりハイレベルです。
私自身が本格的な雪山に行ったことがないので、想像のしようがありませんが、そんな中でも使えそうなものをチョイスしてみました。
ケガ編
【トゲが刺さったら】
五円玉の穴を刺さった場所に押し付けて、トゲを浮きだたせてから刺抜きで抜きます。
【足のマメの予防法】
靴下を二重にはくこと。
豆は摩擦によって発生するので、靴下を重ねて履くときも隙間を作らないようにきっちり履くことです。
【目に異物が入った場合】
こすらずに水の入った洗面器などに顔をつけて、目をパチパチと開け閉めすること。
こすると異物が目の中で移動して逆に危険。
ケガ編はけっこう充実していて、個人的には全てのハックを伝えたいくらいです。
さすがは自衛隊の知識という感じですよね。
防災備品編
【必要最低限の防災セット】
食料、水、タオル、ライター、ツールナイフ、PPテープ、防災マップ、寝袋、着替え、レスキューシート、ラジオ、懐中電灯、充電器、ビニール袋、トイレットペーパー、滅菌シート、軍手
【暗闇で光る蛍光テープ】
停電した時の目印に役立ちます。
【歯磨き粉を活用する】
殺菌効果もあり、研磨剤入りなので、泥や油汚れにも使えます。
洗濯剤代わりにおすすめです。
この項目もお役たち情報だらけでした。
ブログでも防災グッズは好んで紹介してきているので、どれもが参考になりましたよ。
海外旅行編
【落とし物・盗難対策】
パスポートやクレジットカードのコピーをとっておくこと。
身分証明の際に必要です。
【万能グッズは?】
細引きロープです。
洗濯をしたときの室内干しに役立ちます。
細引きロープは自分も海外に行ったときに使ってました。
これがあるとかなり便利です。
まとめ
以上が自衛隊の防災本の中で特に「使える」「役に立つ」と感じた知識になります。
取り上げたのはあくまで一部で、他にもたくさんの「お役たち情報」が載っているので、ぜひとも本を買って自宅に常備して欲しいと思いますね。
最後に災害時に自衛隊を現地に呼ぶときの流れを紹介しておきます。
【被災地に自衛隊を呼ぶ方法】
①市区町村の役場へ連絡する
②市区町村長から、都道府県の知事などに要請
③自衛隊に派遣を要請
④自衛隊が災害現場に到着
個人が自衛隊や警察に連絡して「自衛隊を派遣してくれ」と頼んでもできない法的な仕組みになっています。
なので災害地に自衛隊を派遣して欲しい時は、まずは市区町村に連絡するようにしましょう。