災害で停電になったときに、まっさきに気になるのが「冷蔵庫」。
特に夏場の停電で冷蔵庫が使えなくなると、中のものが腐ってしまうのは時間の問題ですよね。
そんなときに冷凍食品が入っていれば、普通の食品よりも「腐る」スピードが遅まります。
そもそも冷凍食品自体が「凍っている」ので、保冷材の代わりにできるメリットも。
種類によっては「自然解凍できる」「そのまま食べれる」ものもありますので、停電直後の日の食事の足しにもできます。
アウトドアでも、十分に凍らせた冷凍食品を食材ともっていけば、現地で美味しく食べることも可能。
そんな防災にもアウトドアにも役立つ冷凍食品について今回は少し詳しく紹介していきたいと思います。
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停電時の食材におすすめな冷凍食品
災害で電気が止まってしまったとき、中の食材の保冷に不安が出てきますよね。
冬場ならまだしも、夏場に停電してしまうと、多くの食材が時間と共に腐敗が進んで行ってしまいます。
もちろん冷凍食品もその一つなのですが、他の食材と比べて「凍らせて」いるぶん、腐敗のスピードが遅くなります。
さらに冷凍食品の中でも「自然解凍OK」「そのまま食べられます」タイプは、調理の手間をとることなく、放置&解凍しておくだけで食べることもできる便利さもあり。
私も阪神淡路大震災のときに、しばらくお世話になっていた知人の家で冷凍食品を中心に食事をとっていました。
被災直後は冷凍食品をそのまま食べたり、コンロで湯煎して食べたりしていました。
知人は一人暮らしだったので、食事の手間が面倒だということで、普段から大量に冷凍食品の保管していたことも非常時の食材確保に大きなメリットになっていました。
当時はまだ「自然解凍できる」「そのまま食べれる」タイプの冷凍食品はなかったと思うので(28年前)、おそらく通常の冷凍食品をそのまま食べていたのだと思いますが、それでも普通に美味しく頂けたことを覚えています。
今はもっと便利になっていて、メーカーがそのタイプの冷凍食品を販売しています。
他のメーカーでも類似の冷凍食品を多く販売しているので、本当に便利な世の中になったものだと感心しています。
通常の冷凍食品は、電子レンジ等で加熱せずに食べると「味の劣化」があるようなので、「自然解凍OK」タイプは助かりますね。
その他にも「ジャム」などを冷凍しておくことで飲み物にできるという情報もあります。
ジャムも冷凍して水に溶かして飲み物になる。災害時に使え、ふだん使いにもなることがポイント
こうしたアイデアもどんどん使っていきたいですね!
冷凍食品は保冷剤代わりに使える
冷凍食品は氷と同じで「保冷材」の役割を担えます。
味の素「自然解凍シリーズ」では、
特に夏場などの暑い季節は、お弁当が心配なもの。
味の素冷凍食品(株)<自然解凍>シリーズをおかずに使えば、そのまま保冷剤代わりとして大活躍!
※2:<自然解凍>シリーズの商品2個で30gの保冷剤と同じだけの冷やす能力があります (当社調べ)
と紹介されており、夏場の保冷に大きな役割を演じることが認められています。
保冷時間の目安は、
室温の目安である20℃程度で約2時間30分~3時間ぐらいで解凍されます。
朝に凍ったままのおかずをお弁当箱に入れると、お昼ごろにはちょうど食べごろになっています。
となっています。
最大で3時間もつということで、かなりの保冷効果が期待できるのではないでしょうか?
そのほかにも「電子レンジで加熱解凍する商品を自然解凍しても、味わいや品質は保証されません」という回答がありました。
健康上の危険というよりも「味わいの劣化のリスク」に注意という説明になっていますね。
味にこだわりがなければ、そのまま食べても大丈夫なのかもしれません。
もちろんあくまで「食材が腐っていないこと」が前提ですので、食品の状態に十分に注意をして口にすることが大事ですね。
アウトドアでも冷凍食品は役立つ
キャンプなどのアウトドアではどうなのでしょうか?
電気が通じない野外アクティビティなので、保冷が必要な冷凍食品を持っていくのは意味がありませんよね。
でも目的地までの移動距離が短くて、先ほどの味の素サイトの説明にあった「室温の目安である20℃程度で約2時間30分~3時間ぐらいで解凍される」を考慮すれば、その時間内の移動でなら「美味しく食べられる」と思います。
とはいえ、わざわざアウトドアで冷凍食品をもっていくのは無粋だとは思うのですが(笑)
バーベキューやカレーなどのアウトドア料理プラスの「完成された食品」を楽しむという意味でいうならば、冷凍食品の携行は全然ありなんじゃないかなと思います。
加えて「保冷剤」としての役割も期待できるので、他のアウトドア料理に必要な食材や飲み物(ビールやソフトドリンク)を冷やす目的でも役立つかと思います。
素材そのものを凍らせたものもありますので、アウトドア料理の具材として利用するのも良いですね。
ポータブル冷蔵庫があれば冷凍食品は完璧な存在に
これまでは冷蔵庫が使えない状況での「冷凍食品」について紹介してきました。
もし冷蔵庫が利用できるのであれば、話は大きく違ってきます。
とはいえ通常サイズの冷蔵庫の利用は難しいでしょう。
ただ電源が確保できる場合だったり、太陽光での充電が可能な環境である場合、ポータブルサイズの冷蔵庫程度の電気容量なら、冷凍食品の保冷は可能だと思います。
農林水産省によりますと「家庭用冷凍庫で保存しておいた冷凍食品の保持期限はどのくらいですか。また、冷凍食品を開封して食べるときに確認することはありますか」という質問に対して、
一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍室はJIS規格でマイナス18度と決められています。
実験結果では、冷凍室内の冷凍食品は4ヶ月位は品質に変化がありませんでしたが、様々な冷凍室の使用状況を勘案し、安全を見て多少短めに考えると、購入時の品質が2~3ヶ月間は保たれると考えてよいでしょう。
ただし、ドアポケットに保存した場合は、ドアの開閉の都度、冷凍食品が外気の温度の影響をそのまま受けますので、品質が保たれる期間は1~2ヶ月間と短くなります。
冷凍食品を開封して使用する際に以下の状態であれば、品質が損なわれている可能性がありますので注意してください。
1 乾燥が進んでいるもの
2 色が変色しているもの
3 霜が極端についているもの
4 固まりになっているもの
5 食品が破損しているもの
とありました。
ですので「マイナス18度の温度を確保できる冷蔵庫」であれば、ポータブルサイズのものでも保冷が可能ということになるでしょう。
ポータブル冷蔵庫であれば、交換式のリチウムイオン電池で動くものもありますし、電源コンセントからの充電や、ポータブル電源・発電機、車からの給電で作動することができます。
冷凍食品だけでなく、他の保冷が必要なものも保存できるので、非常用やアウトドア用にポータブル冷蔵庫は非常に強い味方になります。
ポータブル冷蔵庫に関しては、別記事で詳しく紹介していますので、こちらもご覧くださいね。
災害・アウトドアに役立つ!国産ポータブル冷蔵庫【3選】
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まとめ
非常時やアウトドアで役立つ冷凍食品について紹介させてもらいました。
冷凍食品は色々な種類があり、それぞれに使い勝手の良さがあります。
調理済みのものはそのまま頂けますし、素材系は料理の材料に使えます。
どれも保冷が必要ですが、今回紹介したものは「そのまま食べれるもの」をメインにおいたので、とくに非常用に向いていると思います。
後半ではポータブル冷蔵庫とのコンビでより「冷凍食品の威力が増す」ことを語らせてもらいました。
冷凍食品は日持ちがよく、価格もほどほどなので、多くの人に愛されている食品です。
ぜひとも非常時やアウトドアでも、その魅力を存分に味わってほしいと思います。
今回の情報が少しでも冷凍食品の良さを伝えることの助けになれば幸いです。
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