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南海トラフ大地震の被害予想と対応策の考察まとめ

2023年2月26日

南海トラフ大地震の被害の予想と対応策を考察したまとめ記事になります

今回の記事を書こうと思ったきっかけは、ツイートで紹介されていた「NHK災害列島 命を守る情報サイト」からです。

早速リツイートして、リンク先の紹介記事を読んでみました。

それまで漠然と知っていた南海トラフ大地震の脅威をより具体的に、数字や予想される被害状況の内容を目にすることになって「これは・・・」と言葉を失う羽目になりました。

私の住む地域は近畿地方に属しているので、完全に被災地域に入ってしまっています。

それもあって全ての関連記事を読み、今のうちに真剣に対応を考えないといけないという差し迫った気持ちに至っています。

今回はそんな私の個人的な気持ちをベースに、記事で取り上げられていた災害の情報をまとめつつ、対応策を考えていきたいと思います。

*本サイトの記事内に広告が含まれる場合があります

南海トラフ大地震で予想される被害の状況について

まずは地震で引き起こされる被害の概要についてです(あくまで予想です)

・マグニチュード8~9(震度6~7)

・九州・四国・近畿・東海

・沿岸部に最大30メートルを超える巨大津波が押し寄せると予想

・関東から九州にかけての30の都府県で合わせておよそ32万3,000人の死者数、揺れや火災、津波などで238万棟余りの建物が全壊したり焼失したりすると推計

・地震発生から1週間で、避難所や親戚の家などに避難する人の数は最大で950万人、およそ9,600万食の食料が不足する

・経済的な被害は国家予算の2倍以上にあたる総額220兆3,000億円に上る可能性

*参照元:南海トラフ巨大地震 被害想定 死者32万人超

凄まじいの一言に尽きます。

地震の揺れそのものは阪神淡路大震災で同様のレベルは経験していますが、津波やそのほかの波及する被害については、まったくの未知の世界であり、おそらく災害地では凄惨な風景が広がっていると考えられます。

揺れや津波そのものは避けることができません。

できるだけこうした被害を避けるためにはどうしたら良いのか?

それについても記事で触れられていました。

・多くの人が早めに避難した場合、津波の犠牲者は最大でおよそ80%少なくなる

・建物の耐震化率を引き上げれば、建物の倒壊はおよそ40%減らせる

この記述部分を見て、正直ホッとしました。

80%と40%の被害の減少は決して小さくはありません。

とくに津波は高台への避難が唯一無二の方法になるため、なにはともあれ、一目散に避難する必要があります。

磯田道史さんの「天災から日本史を読みなおす」感想とドローンの活用について

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そのためには普段から避難経路を確認しておくことが大事です。

自治体から配布される避難マップは非常に役立ちますので、ぜひともこれを活用したいと思います。

耐震基準についてですが、これは建設に携わる国や自治体、企業の問題になるため、一個人ではどうしようもありません。

先日のトルコ・シリア大地震のような悲劇を繰り返さないためにも(倒壊した多くの建築物は耐震基準を守っていなかった)、国や企業が連携して対策を進めて欲しいと思います。

あとは食料や水の不足も目立ちます。

当然ですが、ここまでの広範囲の大災害になると、全ての物資が不足しますから。

おそらく支援もしばらくは行き届かないと思います。

なので、個人で出来る対策としては、

・食料や水を備蓄する(1週間分)

・調理のための電源を確保する

が必要だと思います。

仮設住宅に入れない可能性

ここまでの大規模な災害になると、当然、自宅を失う人も多数出てくると思います。

たとえ建物が無事だったとしても、電気や水道が止まってしまうので、それまでのような生活を送ることは不可能になるでしょう。

そして最大の懸念は「仮設住宅が不足する」ということです。

記事では以下のことが心配されていました。

・南海トラフ巨大地震では、最悪の場合、揺れや火災、津波などで239万棟が全壊する

・必要とされる仮設住宅は、プレハブと「みなし仮設」を合わせて約195万戸

・提供できるのは、プレハブ住宅の5万8000戸に加え、各府県にある賃貸住宅

・全国で131万3900戸が不足する

・人数に換算すると、300万人もの人が、行き場をなくす

「仮設住宅」に入れない? 巨大地震で家を失ったら…

これだけ見ると、どうしようもない気持ちに襲われます。

私も行き場をなくす300万人の中に入ってしまう可能性が十分ありますから・・・

ただこれを防ぐための手立てもあるとしています。

・建物の耐震化

・津波で危険な地域に建つ住宅を減らす

・火災の延焼が起きにくい街にしていく

・仮設住宅の供給を増やす(備蓄する)

これらをきちんと推し進めれば「不足分の131万3900戸を24万7000戸に減らせる」という試算も出ているということでした。

ただどれも個人では不可能ですし、時間もかかる施策のため、自治体の努力が必要になります。

個々人で行える「住宅の不足」の対策は、自宅の耐震化を進めたり、いざというときの避難テントやベッドを備蓄しておくことが必要なのかなと思います。

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余裕があるのであれば、キャンピングカーを購入しておくのも一つの良い手だと思います。

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医療が圧倒的に不足する

大規模災害の常として、けが人や病気になる人が多数出てきます。

その際に医師や看護師などの医療人材が求められるのですが、南海トラフ大地震レベルの災害になると、その数は圧倒的に不足してしまいます。

被災地の病院はもちろん多くが壊滅的な打撃を受けるでしょうし、たとえ助かったとしても、様々なものが不足していくでしょう。

その際に被災していない地域からの応援チームが結成されて、各被災地に乗り込むことになります。

DMAT=災害派遣医療チームと呼ばれるチームで「医師や看護師などで構成され、災害時には48時間以内をめどに被災地に向かいます。災害医療の専門的な訓練を受けたチーム」になります。

ただ問題はその広大な被害地域と被災者の数。

死者は32万3000人、けが人は62万3000人

と予想されていて、さらに派遣できるDMATチームの数が、

必要とされる医療チームの数は1756チーム

全国から陸路ですぐに派遣できるDMATの数は全国で600チーム

⇒必要なチーム数のわずか34%と大幅に不足する可能性がある

“ヒーローは助けに来ない” 南海トラフ地震 医師からの警告より

ということなのです。

このため、記事で語っていた医師の方は、以下のような意見を述べていました(概要を抜き出しています)

・南海トラフ地震は、これまでの災害対策の延長線上で考えていては対応できないレベルの別格の災害

・困ったときに正義のヒーローが来て、助けてくれる。残念ながらそんなヒーローはいない

・数万単位の入院患者のケアという問題もあり、外から支援が来て、患者さんを被災地外に移し、医療をやってくださいではすまない

・被災地内でなんとか医療を継続するよう頑張っていくというふうに考え方を変えていかないといけない

・いかにそのための体制を作るのか、今非常に求められている課題

ということです。

他にも津波で最も大きな被害が出る地域の一つとされる高知県の病院では、いざというときのために救命ボートを用意したり、職員や患者のための食料や水を備蓄しているとのこと。

こうやってみてみると、医療人材の不足は明らかなので、被災する個々人としては、いざというときに病院や医師に頼ることが非常に難しいといえるかもしれません。

そのために我々ができることは(医療的に)

・薬を多めに手元に置いておく

・薬手帳をもって避難する

ことが推奨されています。

個人的には衛生面や医療面での防衛策として、

・水を使わないで使えるシャンプー、ボディタオル、歯磨きアイテム

・非常用トイレ

・医薬品

・エコノミー症候群を防ぐ体操

が良いと思っています。

とくに水を使わないで体を清潔にできるグッズは必須だと思います。

清潔にすることで病気を防ぐ意味もありますので、普段からの備蓄をおすすめしたいですね。

詳細は以下の記事でまとめています。

防災・アウトドア向きの衛生グッズおすすめ7選

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消防隊の不足も深刻に

地震発生時は地震の揺れによる被害だけでなく「津波」「火災」が同時発生することがあります。

南海トラフ大地震では両方ともそのリスクが非常に高くなります。

火災に関しては、阪神淡路大震災当時でも発生し、多くの被害者を出しました。

倒壊した家や建物から逃げ出すことができずに、屋内で発生した火災や、近隣で発生した火の手が回ってしまい、そのまま焼死してしまうという、痛ましい結果に至ってしまったのです・・・

私の住んでいた地域でもそうした火災の犠牲者が多くいました。

ゆえに震災時の火災は揺れや津波以上に危険な存在になります。

南海トラフ大地震でもその被害は非常に大きいと予想され、それに対応するために消防隊が全国から駆け付けるとされています。

その際に問題になるのが「被災地域の広大さ」。

東海地方から九州に至るまでの太平洋岸の広大な地域のすべてをカバーするのは、現存の消防体制では不可能なのです。

そのために考えられているのが、記事で取り上げられていた以下の対応策でした。

・総務省消防庁は、特に甚大な被害が想定される「中部」「近畿」「四国」「九州」が大きく被災した際の派遣計画を、ケースごとに定めた

・巨大地震が発生した場合、海路や陸路の寸断も考慮し、さまざまな手段で被災地にかけること(太平洋側から直接向かわず、日本海側から静岡に向かうなど)

・東日本大震災の出動で1か所のガソリンスタンドで給油して時間がかかった教訓を生かし、一体で行動するのが一般的とされる進出部隊を、2つのグループに分けた(別々の場所で給油する)

・土砂災害や津波による浸水があっても救助の場所までたどりつけるように「大型の水陸両用車」を導入した

「南海トラフ巨大地震」消防は被災地にたどり着けるのか より

以上の対応策は、昨年(2022年11月11日))に行われた「南海トラフ大地震を想定した」大規模訓練の内容です。

47すべての都道府県の消防が参加したこの過去最大の訓練は、南海トラフの被災地域に住む者として、ものすごく頼りがいのあるものに感じます。

とはいえ、実際の到着が被災現場の状況とタイムラグが生じるのは確実でしょうし、物理的な制約がある以上、仕方のないことだと思います。

なので、医療と同様に、やはり現地の人間が可能な限り、お互いに助け合うことが求められると思うのです。

阪神淡路の際も、近所の人が倒壊した家屋に埋まった人を助ける光景を何度も見ましたし、私自身もその一つに参加させてもらいました。

そのときに役立ったのが「ジャッキ・手袋・ロープ」で、さらに「バール・シャベル」があると良いなとも感じました。

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さらにもし自分が瓦礫に埋まったり、地震の後で自宅から火災が発生したとしたら、どうしたら助けを呼んだり、火の手が回った自宅から逃げることができるだろうと考えると、以下のアイテムがあれば良いなとも思いました。

・ホイッスル(少ない力で助けを呼べる)

・消火器(火の手を自力で消せる)

・避難はしご(火災現場から逃げる)

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消防隊がくるまで可能な限り、自力で助かること、助けられること。

その努力が到着した消防隊の負担を減らすことになると信じていますし、より多くの人を救うことが可能になるとも思います。

南海トラフ大地震の対策と考察まとめ

いずれくると予測される大災害のことを考えると、時折、夜も眠れなくなることがあります。

こうして対策を考えたり、そのための情報を知ったところで、いざ未曽有の災害が自分の身に降り注いだ時、果たして冷静を保って生き抜くことができるだろうか、家族を守ることができるのだろうか・・・・

色々なことを考えてしまいます。

でも考えても仕方ないですよね。

災害は起きる時は起きますし、起きた時はその時々で判断し、行動するしかありませんから。

でも同時にこうして事前に情報を収集し、考えをまとめることは決して無意味だとも思いません。

あらかじめ知ることで準備ができますし、いざというときの心の覚悟もできますから。

これからも様々な防災の知識や情報を学んでいきます。

その過程や結果を当ブログやツイッターでも紹介していきます。

そうすることで多くの人と知恵を共有し、よりよい防災の意識や理念が培われると思うからです。

皆さん、これからもどうぞよろしくお願い致します。

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