台風15号の影響で電力網が寸断された千葉県では、非常用電源として電気自動車が活躍しているようです。
電気自動車は通常の車よりも大きいバッテリーを積んでいるため、停電した施設などに電力を供給しています。
上記に関する詳しいニュース内容と、災害に役立つ電気・水素自動車についてまとめたことを述べていきたいと思います。
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千葉県の被災地に集まった各社の電気自動車
大型台風の影響で電力網に被害を受けた千葉県に、日産、トヨタ、三菱自動車など各社が電気自動車を派遣し、電力供給をサポートしています。
記事によれば、各社が派遣した電気自動車が避難所や福祉施設を巡回し、電気を供給しているとのこと。
照明器具への送電のほか、特別養護老人ホームでは、入所者が使う医療機器の電源に使用したということです。
電気自動車の派遣は生活の不便さのみならず、高齢者の健康にも役立っているようですね。
派遣された車は、日産「リーフ」が54台、トヨタ「プリウス」(プラグインハイブリッド車タイプ)や燃料電池車(FCV)など20台、三菱自動車「アウトランダーPHEV」(プラグインハイブリッド車タイプ)12台。
各地の支援活動をサポートしています。
まさに動く発電所といった感じで、機動性をもった電気自動車のインフラ復興支援への取り組みはすごく現実的だなと思いますね。
実際に記事で使われている電気自動車からの施設の照明器具へのライトの送電を見ると「ただの便利な移動手段」から「社会インフラに大きな力をもつ「ライフライン」の一つになりつつあるな、と感じました。
そんな電気自動車について簡単にまとめてみたものが以下になります。
電気・水素自動車の種類
電気自動車(EV)
モーター・電気で車を動かす車種です。
ガソリンを使わずに電源からのエネルギー供給になります。
戸建てであれば自宅から電気自動車に充電する形になります。(設備がないマンションは不可)
外先での充電は電気スタンドを備えた急速充電だと、約30分ほどで十分な走行距離分の電気量を得ることができるので便利です。
ポイント
・維持費が安く済む
・自宅での充電は時間がかかる
・走る距離が短い
・エコカー減税などの補助を受けられる
・車種⇒日産 リーフ、三菱 i-MiEV
ハイブリット車(HV)
動力源はガソリンになります。
電気自動車と違い、搭載されたモーター(電気)はあくまでガソリン駆動のエンジンの補助的役割にしかなりません。
動力の供給源はガソリンなので、充電コンセントもありません。
ポイント
・電気との併用なので、一般的なガソリン車よりも長く走れる
・燃料代は電気自動車よりもかかる
・車種⇒トヨタ「新型プリウス」
プラグインハイブリット車(PHEV)
充電が可能なハイブリット車です。
通常のハイブリット車との大きな違いは、走行時の発電をエンジンのみで行えること。
これにより走る距離の長さが維持でき、燃料代の高さを抑制できる利点があります。
充電は電気自動車と同様に家庭用のコンセントや専用スタンドから可能です。
ポイント
・燃料代が安い(充電ができるため)
・発電走行が可能なので、走る距離が圧倒的に長い
・エコカー減税など、各種補助が受けられる
・バッテリーとエンジンを両方搭載するので、重量とコストがかさむ
・車種⇒トヨタ「プリウスPHV」、三菱自動車「アウトランダーPHEV」
燃料電池車(FCV)
液体水素を燃料にして自家発電し、その電気で走行できる自動車です。
外部からの充電の必要がないため、専用の設備(ステーション)から水素を補充します。
CO2(二酸化炭素)を排出しないので環境に優しいという利点があります。
ポイント
・環境に良い
・水素を補充できる設備が少ない
・車体価格が高め
・車種⇒トヨタ「ミライ」、ホンダ「クラリティ FUEL CELL」
以上が「電気、ハイブリット、プラグインハイブリット、燃料電池」各車の特徴になります。
こうしてみてみると、3車に比べて「プラグインハイブリッド車」が走行距離と燃費でバランスが優れているのが分かりますね。
車体価格を考慮すれば、一般車がまだまだ割安感はありますが、補助減税をはじめ、ガソリン価格の高騰、災害の多発化を考慮に入れると、電気で動く車の未来は明るいのではないかと思います。
充電設備の増設
電気自動車の普及に従って、全国各地に充電設備(ステーション)の増設が見込まれます。
経済産業省が電気自動車の充電設備についての詳細を公表しており、自動車メーカー各社も専用スポットでの特別料金プランを設定しています。
今後に電気自動車の購入を検討している方は、公式情報を参考にしたり、日産や三菱など取り扱い各メーカーと相談されながら決めると良いと思います。
電気自動車から供給できる家電製品とは?
電気自動車が燃費や走行距離の面で決して通常車にひけを取らないことが分かりました。
では災害時の非常用電源としての役割はどのようになっているのでしょうか?
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)がその実験を行い、検証結果を発表しています。
電気自動車、ハイブリット車、プラグインハイブリット車、通常車の4種類から家電製品に送電して使用可能なものと、そうでないものを比較していました。
車から一般用家電機器に電気を供給するときは、EV、PHV、HVに備えられているACコンセント(1,500Wまでの電気製品が可能)で送電します。
通常車はシガーソケット(DC電源)をAC電源に変換するインバーターをバッテリーに直接つないで送電する形になります。
その結果、全ての車種で使えたのは、
スマホ(5W)、電気毛布(800W)、ランプ(100W)
でした。
逆にEV、HV、PHEVでは使用でき、通常車のみ問題があったのが、
電気ストーブ(400W/800W)、電子ポット(430W)⇒短時間でバッテリーが上がる可能性あり
電子ポット(1250W)、ホットプレート(1350W)⇒インバーターの出力を越えるため不可
でした。
さらにお湯を何度湧かせるのか?という実験では、
EV車⇒30回、PHV車が27回、HV車が1回
という結果が出ており(それぞれ5時間で計測)、ここでも一層、電気を使う車と通常車との能力差(電源としての)が浮き彫りになっていました。
このうちPHV車とHV車は途中でエンジンを始動させて電気を発生させたため、純粋に非常用電源としての働きではEV車が圧倒的に災害向けということを改めて確認できました。
まとめ
電気自動車の移動系非常用電源としてのお役立ち感がえらいことになっていた、今回の調査結果。
実際に災害地で活躍しているというニュースを見ると、これからの日本にはますます必要になるのだなと実感しました。
庶民にとっては、生活インフラの中でも電気は一番早く復興されるものだという頭があるので、少しでも遅れるとかなり焦りますよね。
そんなときに電気自動車が一台あれば、かなり安心ですから。
余裕がある方は購入しておくことで、いざという時に役立つかもしれません。
そうでない方でも、レンタカーやリースカーで一定期間乗ってみることで、その良さやマイナス点が体感できるかもしれません。
停電時の力強い味方として、ぜひ何かの形で導入してみたいですね!
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